コラム
浮遊菌(浮遊ウイルス)とは?付着菌(付着ウイルス)との違いと感染対策について
公開日2022.01.27
更新日2022.01.27

浮遊菌(浮遊ウイルス)とは?付着菌(付着ウイルス)との違いと感染対策について

細菌やウイルスは、私たちの肉眼では見ることができないサイズですが空中に浮遊しています。特に乾燥する冬場には、空間中に浮遊しやすいため注意を高くして感染対策に取り組む必要があります。また浮遊菌(浮遊ウイルス)と同様に付着菌(付着ウイルス)からも感染のリスクがありますので、本コラムでは二つの菌(ウイルス)の違いとそれぞれの感染対策についてお伝えしていきたいと思います。

浮遊菌(浮遊ウイルス)とは?

細菌は種類によって差はありますが大まかに表現すると、0.3~9.0㎛(マイクロメートル)ほどのサイズで球状や棒状の形をしています。とても小さなサイズ*のためホコリや飛沫などと一緒に空気中を浮遊しています。感染者の咳やくしゃみなどで飛ぶ飛沫は5㎛より大きいため重みで落下しますが、水分が蒸発し残った飛沫核は、サイズが5㎛より小さくなり空中に浮遊しやすくなると考えられています。少し基準が違うかもしれませんが、大気防止汚染法では「浮遊粒子物質とは、大気中に浮遊する粒子状物質であって、その粒径が10㎛(マイクロメートル)以下のものをいう」と定義されています。

感染対策という観点から細菌とウイルスをひとくくりに「浮遊菌」として書かれている文章を見ることがありますが、正確には細菌とウイルスは全く違うものです。細菌に比べてウイルスのサイズはさらに小さく、0.03~0.36㎛(マイクロメートル)ほどです。また細菌は細胞を持ち複製能力がありますが、ウイルスは細胞を持たず増殖するには宿主が必要です。

*1㎛(マイクロメートル)は1000分の1㎜(ミリメートル)

浮遊菌(浮遊ウイルス)の感染経路

微細なサイズとなった細菌やウイルスは、空気中を長時間浮遊することができます。人が動いて空気が動く際や、気流に乗ってこのような微粒子が空間の中に伝播し、人の口や鼻などから侵入し粘膜に付着します。付着した後は、細菌やウイルスの強さと人の免疫力により感染するか感染しないかが決まります。皆さんが良く耳にするPCR検査ではこの付着したウイルスを培養して陽性かどうかを判断するため、陽性の人でも無症状の人がいるのはこのためです。冬場など乾燥した空間ではホコリや微粒子が舞いやすいことから、適正な湿度を保った空間にくらべ、人が菌やウイルスを吸い込む可能性と感染リスクが高くなると考えられています。

付着菌(浮遊ウイルス)とは?

長時間浮遊していた菌やウイルスが落下してきて、対象物(例えばデスクやドアノブなど)に付着したり、感染者がくしゃみをしたり周囲の物にさわったりするなどして付着した菌やウイルスのことです。菌やウイルスは衣服のように凹凸のある場所より、表面がつるっとして平面的な場所のほうが生存時間(ウイルスは生き物とは言い切れませんが)は長いと考えられています。生存時間の長い場所としては、手すり・ドアノブ・デスク・パソコンのキーボードやマウス・蛇口・トイレの便座や水洗カバー・受話器などです。

付着菌(付着ウイルス)の感染経路

対象物に付着した菌やウイルスを人が手などで触って、その手で目をこすったり鼻や口をさわったりすることで菌やウイルスが人の粘膜に付着します。浮遊菌と同様にその後、人の抵抗力が菌やウイルスより低ければ感染して発症します。

浮遊菌(浮遊ウイルス)と付着菌(付着ウイルス)|それぞれの感染対策

浮遊菌(浮遊ウイルス)対策

換気

空間の空気を外気と入れ替えて細菌・ウイルスといった物質を外に排出したり薄めたりすることで空気感染のリスクを抑えます。通常、建物に設けられている機械換気設備の使用に加えドアや窓を開けて定期的に空気を入れかえると効果的でしょう。

空気清浄機

空気と一緒に微粒子を吸い込みフィルター(静電気や湿式方式)に吸着して、きれいになった空気を吐き出します。フィルターは定期的な清掃と3~5年単位での交換が必要になります。

加湿器

空気が乾燥すると細菌やウイルスが浮遊しやすくなります。また人の鼻・口・喉などの粘膜が乾燥し防御機能が低下しますので、加湿器で部屋の湿度(湿度50~60%)を維持しましょう。加湿用の水タンクは雑菌が発生すると、かえって空間に菌をまき散らすことになりますので定期的な清掃が必要です。

付着菌対策(付着ウイルス対策)

ふき取り除菌(ふき取りウイルス除去)

多数の人が共有して利用する場所をふき取りして除菌(ウイルス除去)する方法です。一般的な2つの方法をご紹介します。

  1. アルコール除菌(ウイルス除去)

アルコール(濃度70%以上90%以下の消毒用エタノール)を使いペーパータオルなどで拭きとります。スプレーボトルを使用する場合、空間への噴霧は引火の危険性があったり、対象物への噴霧は菌やウイルスが舞い上がる可能性があったりしますので、アルコールはふき取りをするペーパータオルなどに噴霧するようにしてください。

  1. 塩素系漂白剤を使用した除菌(ウイルス除去)

漂白剤を濃度が0.05%になるように希釈して、菌やウイルスを除去します。市販されている漂白剤を薬液の濃度が約0.05%になるように薄めて拭き、その後に水拭きをします。目や皮膚に付かないように注意してください。酸性のものと混ぜると塩素ガスが発生して危険です。金属製のものは腐食する可能性があります。

※ふき取り除菌(ふき取りウイルス除去)を行う際の注意点
スプレーボトルなどで対象物へ噴霧すると、スプレー噴霧時の空気圧により細菌やウイルスが舞い上がる可能性がありますので、ペーパータオルなどに液体をしみこませてからふき取りを行うようにしてください。拭き取り方向は、一定方向に向かって行って下さい。円を描いたりジグザグ方向に拭いたりすると、かえって汚れを菌やウイルスを広げることになります。

浮遊菌(浮遊ウイルス)と付着菌(付着ウイルス)を同時に対策

オゾン発生器

強い酸化力を生かして、細菌やウイルスを不活化します。オゾン濃度が高いと人体に悪影響を与えますので、オゾン発生器の選び方や使用時の濃度に注意してください。空気中だけでなく、ドアノブ・テーブルなどに付着した細菌やウイルスに対しても効果が期待できます。オゾンの原料は、元々空気中にある酸素です。簡単なフィルターで大きな浮遊ゴミを取り除きオゾンを発生させます。メンテナンスが簡便な方式のものが多く普段人が立ち入らないような場所での運用も可能です。

浮遊菌(浮遊ウイルス)&付着菌(付着ウイルス)の同時対策におすすめのオゾン発生器

皆様へ推奨したいオゾン発生器がエアクリーンNYC(ナイス)です。2畳ごとの細かな設定が可能(6畳~48畳の空間に対応)で、安全でかつ空間の広さに対して除菌・ウイルス除去効果が期待できる濃度のオゾンを発生させることができます。浮遊菌だけでなく、付着菌に対しても効果が期待できます。A4 サイズより一回り小さいコンパクトなボディで設置や移動も簡単に行うことができます。エアクリーンNYC(ナイス)は高性能のオゾナイザーを搭載しており、安定的に低濃度のオゾンを空間に供給することが可能で、高い除菌(ウイルス除去)効果を期待できます。細かい畳数設定が可能で、人体に影響をあたえないとされる低濃度のオゾンを発生させ安心安全にお使いいただけます。

浮遊菌(浮遊ウイルス)・付着菌(付着ウイルス)の感染対策に取り組みましょう

今コラムでは大まかに浮遊菌(浮遊ウイルス)と付着菌(付着ウイルス)に分類してお伝えしてきました。菌やウイルスといっても種類や、人に影響を及ぼす強さによって対策が変わってきます。上手に情報収集をして対策を行っていただければと思います。本コラムが皆様の役に立ちましたら幸いです。

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