介護空間のニオイの原因
尿臭・便臭
自宅での介護で移動が困難となると、ベッドルームにポータブルトイレの設置をする場合があります。ベッドとトイレが同じ空間にあると、尿臭や便臭がお部屋の中に残りやすくなります。ニオイが移ってしまったベッドや掛け布団は自宅で洗うことが難しいため、どうしてもニオイ発生の原因となります。おむつを使用している場合も同様のニオイが発生しやすくなります。
体臭
皮膚にいる雑菌が垢に含まれる成分を分解する過程でニオイが発生します。雑菌は高温で湿度が高い環境で活性化するため、脇・股・足などで増殖しニオイの原因となります。加えて加齢により皮脂腺の中にあるノネナールというニオイの元となる物質の分泌量が増えることがあります。被介護者の状態により入浴が難しくなるとニオイの原因が除去しにくくなります。
衣類や寝具への染みつき臭
外出が困難でベ衣類や寝具へッドの上で長時間過ごすことが多くなると汗をかいて衣類やベッドシーツ・カバーなどにニオイが染みついてしまったり、食事中の食べこぼしや排せつ物が飛び散ったものが残りニオイの原因になったりします。
このように介護空間では、複合的に混ざり合ったニオイ（複合臭）が発生すると考えられています。生活臭とは違った独特なニオイでストレスの原因となります。
介護空間のニオイの解消するためのポイント
定期的に換気をする
空気が滞留していると、ニオイの物質が部屋の中にあるものに付着しやすくなります。1日に1回は空気を入れ替えるために換気を行うと良いと考えられています。冬場に換気する場合は冷たい空気が入ってきてしまうので、一方向の窓を少しだけ開けて換気したり、換気する窓の近くに暖房器具を設置したりするなど、寒さ対策を考えながら行いましょう。窓の近くに暖房機器を置く際は、カーテンなど燃えやすい物が近くにないか注意してください。
こまめに洗濯をする
寝間着、シーツやタオルケットなどは、時間がたってしまうと汚れやニオイが残りやすくなるため、こまめに洗濯するようにしてニオイの原因を発生させないようにしましょう。消臭効果のある洗剤を使うとより効果的です。洗濯機を回す時間がない場合は、洗剤や漂白剤を溶かした桶を用意して、そこにつけ置きしておくと良いでしょう。
消臭剤を使う
介護空間に漂う複合的なニオイを消臭する、複合臭専用の置き型消臭剤や消臭スプレーを使用します。クエン酸が配合されている商品であれば、尿が原因となるアンモニア臭を中和する効果があります。イオンを生成し化学的に消臭する商品もあります。消臭剤のニオイが気になる方は無香タイプがおすすめです。ポータブルトイレの消臭に役立つ専用の消臭液は、トイレから発生する尿臭や便臭を防止します。
空気清浄機を使う
ニオイの元になる物質を吸い込んでフィルターで吸着した後に綺麗な空気を排出する仕組みです。空気清浄機の内部で次亜塩素酸水溶液を生成し、ニオイや菌を分解しながら気体状の次亜塩素酸を放出してニオイや菌を抑制する商品や、空気中にイオンを発生させてニオイ・菌などを不活化する商品もあります。
オゾン発生器を使う
ニオイを発生させる菌をオゾンの特性（酸化力）を生かし不活化させることで、部屋のニオイに対して消臭力を発揮します。オゾンは高濃度になると人体に悪影響がありますので、介護空間で使用する場合は、信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。業務用として人がいない時間や空間で高濃度のオゾンを発生させるものありますので選ぶ際は注意をしてください。
食生活を見直してみる
肉類・にんにく・チーズ・牛乳といった動物性脂肪、辛い食べ物・アルコール類などを多く摂取しすぎると体臭が発生しやすくなることがあります。このような食べ物の量を見直してみても良いかもしれません。ただし食は被介護者の楽しみでもありますし、偏った食事制限は反対にストレスとなる可能性があるので過度に対策することはおすすめできません。
水栓式のトイレを設置する
最近ではベットサイト用の水栓式のトイレがあります。尿臭や便臭を軽減しニオイが発生しにくいうえに手のかかる後処理も不要です。トイレに移動するまでの転倒事故防止にもつながります。配管の口径が小さく、勾配をつける必要もないため簡易の設備工事で後付けすることが可能です。
介護空間のニオイの解消するためのおすすめの商品
皆様へおすすめしたい商品が、オゾンを使い空間の消臭を行うエアクリーンNYCです。オゾンの特性である強い酸化力でお部屋の空気や対象物にたいして消臭効果を発揮します。お部屋のサイズ（畳数）の設定により最適なオゾンの量で除菌を行いますので安心・安全に消臭作用を働かせることが可能です。
介護空間の消臭で快適な生活空間を
ニオイは目に見えないものですから、対策がなかなか難しいものですね。環境によりさまざまな原因があり全てを一度で解決するのは難しいかもしれませんが、一つずつ対策に挑戦してみてください。今回のコラムを介護者・被介護者の双方が快適に生活を送れる空間づくりにお役立ていただけましたら幸いです。
